台風の季節になると、天気予報のニュースなどでも「ヘクトパスカル」という言葉をよく聞くようになりますね。
ヘクトパスカルや風速によって台風の強さを知ることができますが、どれくらいの数値になると、危険だと判断されるのでしょうか?
また、台風になる基準などはあるのでしょうか?
今回は、そんな台風の強さや基準などについて、ご紹介したいと思います。
台風のヘクトパスカルの平均値どれぐらい?危険な目安の数値は?
そもそもヘクトパスカルとは、気圧の単位を表します。
台風の勢力もヘクトパスカルで表すことができ、数値が高いと強いと思いがちですが、実は数値が低い方が台風の勢力は強いです。
台風の場合は、台風の中心気圧をヘクトパスカルで表します。
台風以外も含めた日本の平均気圧は、約1013ヘクトパスカルです。
台風になると、この数値が1000ヘクトパスカルになり、980ヘクトパスカル、950ヘクトパスカルなど、徐々に勢力を強めていきます。
過去に最も数値が低かった強い台風は、2005年8月に起こったハリケーンカトリーナで、史上最強だと言われています。
アメリカ合衆国南東部を襲い、上陸したころには902ヘクトパスカルにもなっていました。
平均気圧からあまり数値が下がっていないようにも感じますが、970ヘクトパスカルになるだけでも、勢力が強い台風だと言われます。
なので、902ヘクトパスカルがどれだけ強い勢力の台風だったかが分かるのではないでしょうか。
980ヘクトパスカルでも、2~3年に1度くらいしか訪れないような強い暴風雨を表します。
なので、1000ヘクトパスカルをきったあたりから、少し警戒し始めないといけません。
台風って風速何メートルからとか基準ってあるの?
台風とは、そもそも大きな低気圧が発達することによって、発生します。
低気圧が台風だと判断されるのは、10分間を平均とした最大風速が1秒間に17.2メートルを超えるようになることが基準とされています。
17.2メートル以下のものは、台風ではなく熱帯低気圧と呼ばれます。
台風と言えば強い雨と風があるイメージがありますが、実は低気圧の風速が17.2メートル以上であれば、全く雨が降っていなくても台風だと認識されます。
しかし、低気圧は雨雲ができやすいので、ほとんどの場合で強い雨も降ります。
そのため、雨のない台風は実際にはほとんどありません。
台風の風速がどうして17.24メートルという中途半端な数字なのかというと、もともと台風の定義が「10分間平均の最大風速が34ノット以上」となっているからです。
「ノット」という単位は、船の速度を表すときなどに使われます。
しかし、ノットという単位をほとんどの人が知らず、34ノットと言われてもほとんどの人がどれくらいの強さなのかピンときません。
なので、誰にでもわかりやすいように、メートルに直した風速17.2メートルで表されることが多いのです。
ちなみに、
■ 風速が32.7メートル以上になると強い台風
■ 風速が43.7メートル以上になると非常に強い台風
■ 風速が54メートル以上になると猛烈な台風
と定義されています。
1秒間に風速が54メートルと言われるだけで、相当な強さの台風であることが分かりますね。
猛烈な台風となると窓ガラスが割れたり人が飛ばされる、鉄塔が曲がってしまうなどの被害が出るほどの強さです。
台風がお住まいの地域に接近しそうな場合は、しっかりと風速等の情報もチェックしておかなければいけません。
まとめ
台風は、ヘクトパスカルの数値が少し下がるだけでも勢力が非常に強くなります。
そのため、ヘクトパスカルの数値が低い時は、しっかりと注意しましょう。
また、正確な強さを知るには、風速の方がより分かりやすいです。
台風のヘクトパスカルや風速について詳しく知っていると、より台風への危険意識も高まるのではないでしょうか。
台風が発生しやすい時期には、いつ大きな台風が来るかわからないので、しっかりと備えて対策をしておきましょう。