司法書士と行政書士、何となく聞いたことはあるけど、何をしているのかよくわからない、どう違うんだろう?
という方は多いのではないでしょうか?
私も、どちらも一般の人に代わって書類作成などを代理してくれるというのはなんとなく分かります。
ですが、実は両者の違いをよく分かっていなかったので、知り合いの司法書士さんと行政書士さんに思い切っていろいろと聞いてみました。
今回は、司法書士と行政書士はどう違うのか、取得するならどっちがいいのか、ダブルライセンスはどうか、について解説してみたいと思います。
どちらにするか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください!
行政書士と司法書士の違いを教えてほしい!ズバリどっちがいい!?
① 両者の違い
司法書士は、主に不動産や会社の登記に関する手続きを皆さんに代わって行っています。
例えば、マンションを買ったときや、事業を始めるために会社を作ろうと考えたときなどに関わることが多いと思います。
そのほかにも、判断能力がなくなってしまった人のために成年後見の手続きや後見業務を行ったり、過払い金請求などを含む債務整理手続きを行ったりします。
行政書士は、飲食店の開業や建設業の営業許可、農地売買の許可申請、自動車の登録など、国や地方自治体(市区町村)、警察署などに提出する許認可のための書類作成が主な業務です。
それぞれ行うことができる業務に違いがあります。
最終的に資格を取得してどんな分野の業務を扱いたいかによって、司法書士と行政書士のどちらの試験を目指すか考えてみると良いでしょう。
② どっちがいい?
司法書士と行政書士のどっちがいいかを決める場合は、上に書いたとおり、自分がどんな業務をしたいかというのが重要です。
試験合格後の姿をしっかりと想像して選びましょう。
また、受験資格がなく合格後にすぐ独立して個人での開業が可能な点は同じですが、扱える業務の幅は行政書士の方がかなり広いため、顧客獲得が比較的容易です。
しかし、全国の行政書士の人数は約45,000人と、司法書士の約20,000人よりも多いため、ライバルは多いといえます。
試験の難易度的には平均して6か月から1年ほどの学習が必要です。
一方、司法書士は不動産取引や決済への立ち会いと所有権・抵当権に関する登記や相続登記、会社の設立登記、遺産整理業務など、1件の報酬単価が行政書士の業務に比べて高いことが多いので、安定して仕事をできるようになれば高収入も見込めます。
しかし、独立前に社員として勤務する場合にはそれほどの収入は期待できません。
また、試験の難易度がやや高く、平均して5年ほどは学習が必要です。
このような違いからすると、どうしても司法書士にしかできない業務がしたいという場合以外は、行政書士の試験を目指すのがおススメです。
民法など科目が重なるものもあるので、行政書士を取得した後にステップアップとして司法書士試験の勉強をするのもよいかもしれません。
司法書士と行政書士のダブルライセンスもあり?
司法書士と行政書士のダブルライセンスは有効です。
私の知り合いにもこの2つの資格で開業している方が多いです。
というのも、司法書士が扱う不動産登記に農地がある場合には売買の許可の申請や届出を農業委員会にする必要があります。
そして、会社を設立する際に飲食業や建設業を行う場合にはそれぞれの担当役所に許認可の申請や届出を行う必要があります。
それについては行政書士の資格が必要だからです。
また、試験科目のうち、憲法・民法・会社法(商法)が重なっており、それぞれで勉強した内容がかなり活かせます。
ダブルライセンスを目指すにはとてもいい組み合わせといえるでしょう。
まとめ
司法書士と行政書士について解説しましたが、いかがでしたか?
司法書士は不動産や会社の登記、行政書士は役所への許認可や届出を主な業務としています。
行政書士の方が、難易度が低く、また、合格後に幅広い業務を扱えるため、最初に取り組むならおススメの資格です。
業務の関連性が強いのでダブルライセンスも目指してみましょう。
皆様が資格を取って、やりたい仕事をできるよう応援しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。